パート看護師としてひとりの患者さんを救うことができた

さいたま市のとある病院でパート看護師として働いています。
パートなので毎日の出勤ではないのですが、私が出勤するときはだいたいいつも見かける患者さんがいます。
毎日のようにやって来ては、具合が悪いと激しく訴える割には、出されている処方薬も自己判断で飲まず、あの先生はヤブ医者だの、この薬のせいでもっと具合悪くなったなどと騒いでいる患者さんがいました。
壮年の女性で、その騒ぐ様子からはとても具合悪そうには見えないのですが、とにかく不調を訴え、自分より他の人が早く呼ばれるのも納得いかないのか文句を言う始末。
その人が来ると、みんな、ああまたか、みたいな雰囲気で職員もしらっとした感じ。
他の患者さんも、うるさいな〜何なのあの人といったような空気が流れて、待合室の雰囲気は微妙な感じになっていました。

ある日、とうとう痺れを切らしたのか、医師が精神科に行くようにと紹介状を出したようです。
頭はおかしくない!私はどこも悪くないのに!とプンスカ怒る声が聞こえてきました。
しかし怒りながらも一旦は受け取ったのか、診察室を後にしていましたが、どこかへ行ったかと思えばつかつかと戻ってきて、勝手に呼ばれてもいない診察室に入っていきました。
ギョッとしたのか医師も、大きな声で「勝手に入って来ないで下さいよ」と言い、またわーわー騒ぎ出した彼女は看護師さんに連行されていきました。

それから一カ月後にまた受診した際にも彼女はいて、同じようなことを繰り返していたのか、待合室でわーわー騒いでいました。
わたしも痺れを切らしてとうとうその患者さんに話しかけてみたのです。
「淋しいんですか?」と言うと、ぴたりと黙り込み、なんと涙を流し始めたのです。
私は退勤時間になったのでその後は別の看護師さんが話を聞いていたのですが、後日聞くと、一人暮らしで話す相手もなく、病院やお店だけが人との会話のできる場所だったようです。

しばらく話を聞いてもらうと満足したのか、穏やかに帰っていきました。
その後からは、その看護師さんと話している姿を何度か見たけれど、前のように騒いだり連行されたりする姿は見られなくなりました。
精神科に行かずに落ち着いて、本当に良かったと思います。
わたしは医師でもなくただのパート看護師ですが、なんだか患者さんを救えた気分がして、とてもすがすがしい気持ちになりました。
看護師をしてて、本当に良かったと思えた出来事でした。
<<看護師求人さいたま市パート>>